
事務で英語力は活かせる?英語を活かせる事務職4選と年収・TOEIC目安
今回は、英語力を活かした仕事をしたいという方に、事務職のうち英語力を活かせる職を4つご紹介します
各職種の魅力や年収、各職業で求められる英語力まで解説しているため、参考にしてみてください。
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英語力を活かせる事務職を4つご紹介!
英語力を活かせる事務職として、本記事では以下の4つの職種をご紹介します。
では、各職種について詳しく見ていきましょう。
1. 特許事務
特許事務とは、特許に関する事務業務全般を担う業務を行っている方のことを指します。勤務先としては、特許事務所や企業の知財部がほとんどです。職種としては事務になりますが、特許法に触れる業務であり専門性があります。
高い専門性が身につくことで、AIなど外部要因によって代替されることがないため、安定して働くことができ、結果として長く勤めることができる職種です。英語力を活かしながらワークライフバランスを重視したい女性におすすめの職種です。
特許事務で求められる英語力
特許事務の中でも外国事務の業務で、英語を使います。
外国事務とは、外国の出願人が日本で出願する「外内事務」・日本の出願人が外国で出願する「内外事務」の総称です。業務としては、出願用の資料をやりとりする際の英文レターの作成や、特許翻訳などが挙げられます。
外国事務を担当するならば、TOEIC 700点以上の英語力が求められます。
日本の一般的な特許事務所は、TOEIC 700〜800点程度が基準になります。求められるのは読解力で、スピーキングはできなくても問題ありません。
一方、海外案件がメインなどグローバルな特許事務所は、TOEIC 800〜900点程度の英語力が必要になる可能性が高い傾向です。また、英語の筆記試験だけでなく、スピーキング力を測る英語面接が実施されるケースもあるようです。
特許事務として働く魅力・メリット
特許事務の魅力・メリット
- 将来性があるため、安定して働ける
- 特許に関する専門性が身につく
- 柔軟な働き方ができる
特許事務の仕事は将来性が高いと言えます。新しい発明・開発が生まれる限り特許は無くならないためです。実際、ここ数年の日本での特許出願件数は、おおむね横ばいで安定しています。(参照:特許庁 「特許行政年次報告書2025年版をとりまとめました」)
また、英語力だけでなく、特許に関する専門知識も身につく点が魅力的です。他の人材とは差別化して市場価値を保つことができます。育児休暇などで一度仕事から離れても、専門性を武器に復帰しやすいでしょう。
特許事務は、在宅ワークや時短勤務など柔軟な働き方ができる点も魅力的です。実際、特許事務に従事している方91名中71名が「在宅勤務の経験がある」と回答しています。(参照:LEGAL JOB BOARD「在宅勤務や業務効率化のリアルな状況」)
特許事務の年収
特許事務の年収は、正社員になると平均350〜400万円程度です。
ベテランになると年収が500万円近くになる傾向です。
特許事務のパートやバイトの場合、時給は1,500円〜1,700円程度が相場です。
特許事務の転職動向
他の事務職と比べて、特許事務は専門性が高いため、人手が多くはありません。それに対して十分な需要(求人)があるため、就職・転職しやすい状況です。
特許事務は専門性がある職種ですが、未経験の方でも英語力や事務経験を活かして転職される方が多い印象です。
実際、特許事務の6割ほどの方が未経験から特許事務に挑戦しています。
特許事務への転職におすすめのエージェント
2. 英文事務
英文事務とは、英語を使った一般事務全般のことです。資料やメールの作成、電話や来客対応といった事務全般を英語で行います。また、翻訳・通訳業務を行うこともあります。翻訳や通訳業務がメインとなる求人では、より高い英語力が求められる傾向です。
勤務先としては、外資系企業や日本企業の海外事業部、シンクタンクなど国際性の高い業務を行っている部署が挙げられます。
英文事務で求められる英語力
求められるレベルは就職先によって幅が広いです。目安としてTOEIC600点以上のスコアを持っていると、英語の読み書きに抵抗がないと判断されることが多いようです。
ですが、勤務先によってはスピーキングやライティングの能力が求められ、そうなると必要な英語力の基準は高くなります。ビジネスの場での英語使用経験やTOEIC700以上を要求している会社もあります。
英文事務として働く魅力・メリット
英文事務の魅力・メリット
- 外国の方とコミュニケーションを取る機会がある
- ビジネス英語の上達が見込める
- 柔軟な能力が身につくため、キャリアアップの一歩目としておすすめ
英文事務の業務の中には、来客対応や電話対応も含まれている場合があります。外国の方と直接話す機会があることで、リスニングやスピーキング能力に加えて、人と朗らかに話せる能力も成長させられます。
資料やメールを作成する際には、ビジネス場面の英語を使う必要があるため、ビジネス英語の上達も見込めます。さらに、アシスタント業務では気配りや柔軟に対応する能力も求められるため、総合的なビジネススキルが身につくでしょう。
仕事の範囲が広い分、その後のステップも広くなります。そのため、英語力を活かしたキャリアを築きたいと考えている方がファーストステップとして英文事務に挑戦することも多いようです。
英文事務の年収
英文事務の平均年収は、385.4万円となっています。
(参照:doda 英文事務アシスタント/翻訳/通訳の仕事データ)
キャリアアップしていくと、年収500万円以上も目指せます。
また、未経験の場合の平均時給は、1,619円となっています。
(参照:はたらこねっと よく解る!英文事務【職種図鑑】)
英文事務の転職動向
英文事務と言っても幅が広いため、全体の求人数は非常に多いという特徴があります。今後は、外資企業や大手企業も含めて多くの企業がグローバル化していくと考えられるため、さらに求人数は増え、就職しやすくなるでしょう。
3. 貿易事務
貿易事務は、商品の受注・発注のための入力作業やメール対応、データ管理などの事務作業を担当しています。輸出入の際には、海外とのやりとりで英語を使うことが多いため、英文メールや電話応対などの場面で、英語力が求められる仕事です。
勤務先としては、商社やメーカーなどが挙げられます。職場は本社が集中している都市部が多い傾向にあり、海外貿易を直接行う大手のメーカーや百貨店の海外事業部で勤務する場合もあります。
貿易事務で求められる英語力
大企業になるほど業務が細分化され、担当する箇所が狭くなり、求められる英語力も低くなる傾向です。一方で、中小企業であれば、一人が担当する業務範囲が広くなるため、必要な英語力も高くなります。
目安としては、TOEIC650点以上あることが望ましいでしょう。「貿易事務」におけるTOEIC受験者の平均点は727.0点となっています。(参照:doda 貿易事務とはどんな職種【doda職種図鑑】)
貿易事務として働く魅力・メリット
貿易事務の魅力・メリット
- 専門性が身につくため、市場価値を保ちやすい
- 臨機応変な対応が求められ、柔軟性が身につく
貿易事務の仕事は、専門的な知識と経験が求められます。貿易書類の書き方や確認方法に加え、輸出・輸入にかかわる商品とお金の流れ、法律に関する知識などです。
貿易事務は専門性が高いため、採用では経験者が優遇される傾向があります。つまり、一度スキルを身につけてしまえば同じ業界でのキャリアを築きやすくなると言えます。
また、各国の情勢によって貿易の状況も大きく変化したりなど、状況に応じた対応力が求められる仕事でもあります。柔軟性を身につけることができるでしょう。
貿易事務の年収
貿易事務の平均年収は、373.9万円となっています。
(参照:doda 貿易事務とはどんな職種【doda職種図鑑】)
年収の分布は英文事務と似ていて、キャリアアップしてくと、年収500万円以上も目指せます。
貿易事務の転職動向
厚生労働省が運営している職業情報提供サイト jobtagによると、令和4年度の貿易事務の有効求人倍率は1.00倍となっています。
(参照:職業情報提供サイト jobtag)
英文事務を希望する方1人に対して、平均1つの求人があるということです。非常にバランスが良く、就職しやすいともしづらいともいえない状況です。
4.翻訳事務
翻訳事務は、社内外の文書(契約書・マニュアル・プレゼン資料・メールなど)の英訳/和訳を中心に、用語統一・スタイルチェック・校正(レビュー)までを担当する事務職です。
一定以上の正確性を求められるので、かなり高い英語力が求められます。一方で最近はAIの発達により、翻訳業務のサポートを受けながら取り組むことができます。そのため、ひと昔前よりは英語力の必要水準は下がり転職のチャンスが広がっているとも言えます。
翻訳事務で求められる英語力
正確な翻訳はもちろん、他人に互換性のある文章表現ができることが求められるため、かなりの英語力が必要です。目安として、TOEIC850点以上あることが理想的です。
日本語・英語特有の表現をうまく伝わるように翻訳する必要がある場合もあるため、海外経験があるとなお望ましいと言えます。
翻訳事務として働くメリット
翻訳事務として働くメリット
- 黙々と作業できる環境が多い
- 在宅・リモートとの相性がいい
- 英語力を「成果物」として残せる
翻訳事務は、英訳/和訳が主な仕事であるため、黙々と作業できる場合が多いです。また、一人でも進めることができるため、在宅・リモートでの対応がしやすい点も魅力的です。
翻訳したものを成果物として残せる上、翻訳できる程の英語力を有していることの証明になります。そのため、その後のキャリアパスを増やせるメリットがあります。
以上のことから、小さいお子様がいて今は在宅がいいが、子供が大きくなったら英語力を活かして本格的に働きたいなどという方におすすめの業務です。
翻訳事務の年収
翻訳事務の平均年収は、471万円となっています。
より専門的な内容の翻訳に従事する、経験を積むことで年収を高めることができます。
また平均時給は、派遣社員で1693円、アルバイトの場合1287円となっています。
翻訳事務の転職動向
近年は、AIによる機械翻訳の精度が向上している関係で、翻訳事務の業務に対応するために必要な水準が低くなっています。
一方で、機械翻訳ではまだまだ自然な文脈での翻訳などに課題があるため、翻訳事務の需要が0になったわけではありません。これらのことは、英語力の必要ラインが下がり転職のチャンスが広がったともとらえられます。
【事務×英語力】英語力を活かしたキャリアを築くメリット

今回ご紹介したような英語力を活かせる事務職には、共通して以下のようなメリットがあります。
英語力を活かせる事務職のメリット
- 活躍の場が広まっていて、将来性が高い
- 英語のスキルをさらに伸ばすことができる
- 海外の人も含めて、多くの人と関われる
活躍の場が広まっていて、将来性が高い
グローバル化が進んでいるなか、英語力を求める求人も増えてきています。
さらにこれからも、海外進出しようとする日本企業や日本進出しようとする外資企業は増えていくと予想されます。より一層、英語力のある人材が重宝されるため、英語を使う職種に就くことで自身の将来性を高めることができます。
英語のスキルをさらに伸ばすことができる
仕事の中で英語を使う必要があるため、ビジネス英語や専門的な英語が身につきます。また、外国の方と直接コミュニケーションを取る機会や電話対応などの業務もあるため、英語の読み書きだけでなく、リスニングやスピーキングの力が身につくことも見込めます。
海外の人も含めて、多くの人と関われる
海外の人と関わる国際的な仕事に就くことで、語学力だけでなく、他文化への理解をする寛容さなどが求められます。
様々な価値観を持った人と関わることで、型にはまらない柔軟性やコミュニケーション能力が身につくでしょう。
英語力を活かして事務職でキャリアアップしましょう!
今回は、英語力を活かせる事務職を紹介しました。
英語スキルを適切にアピールすることで、事務職の中でもキャリアアップや理想の働き方を実現できる可能性が高まります。
事務職は求人の幅が広いため、英語力という強みを持つことで高待遇の求人に近づけます。
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