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「経理はやめとけ!」その理由6つ!経理のメリット5つ、将来性も解説

経理職

「経理はやめとけ」という意見を耳にし、経理への転職を躊躇している方はいませんか?

本記事では、「経理はやめとけ」と言われている理由から、本当にやめた方が良いのか、経理のメリットは何なのかについて解説します。

「経理はやめとけ?」経理の仕事内容

経理の仕事内容は、企業のお金の流れを管理・記録する仕事で、会社の経営に欠かせない重要な役割を担っています。

経理の主な仕事内容を分類別に紹介します。

業務カテゴリ内容
日次業務・領収書や請求書の整理、入力
・現金や銀行の出納管理
・仕訳帳や伝票の作成
月次業務・月次決算の準備
・売上や費用の集計
・給与計算や経費精算
年次業務・年次決算書の作成
・税務申告の対応
・会計監査の準備
その他・税理士、会計士とのやりとり
・予算管理、資金繰り表の作成
・社内報告資料の作成

経理はやめとけと言われる6つの理由

継続的な勉強・膨大な知識を求められる

経理職は、専門知識が求められる仕事です。多くの人は経理職に就く前に簿記を取得しますが、簿記の知識だけでは業務に対応できません

実務の中で覚えなければいけない事がたくさんあるため、特に最初の1年間はとても忙しくなりますまた、会社や業界が変われば新たに覚えるべきことも増えます。

法律とも密接にかかわるため、社会の状況に合わせて常にアップデートしていく必要があります。経理職は常に学び続ける姿勢が求められるのです。

AIによって代替される可能性

近年、AIの発展により経理業務が自動化されるのではと囁かれています。経理の業務内容はデータ入力や集計、書類作成と行った単純作業が占めています。

最終的な確認や例外など特定の業務は人間が行う必要があるため、経理の仕事が完全になくなる可能性は低いです。
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単調作業に飽きてしまう

経理の業務は年間を通してやることがあらかじめ決まっています。スキルアップに伴いできることが増えていくことは事実ですが、変化を好む人にとって、経理の業務は単調でつまらなく映るかもしれません。

配属先によっても業務の幅の広さは異なります。就職や転職をする時は業務内容の確認を怠らないようにしましょう。

繁忙期が忙しすぎる

経理は主に3~6月や12月~1月が繁忙期になります。経理業務には、日次・月次・年次のがありますが、これらが重なる年末・年度末は多忙を極めるでしょう。

企業によりますが残業を余儀なくされる可能性もあるため、「残業は絶対にしたくない」という人には向かないかもしれません。

評価されずらく、昇進もしにくい

経理の仕事は、成果が数字として見えるわけではないため評価されづらい傾向にあります。特に、人事評価者に会計知識が不足している場合、この傾向は強まります。

また経理は人事異動が少ないため、上のポストが空きにくく昇進しにくいと言われています。営業職のように、ガンガン働いて昇進を狙っていきたいという人には向きません。

ミスは許されず、プレッシャーがすごい

経理業務や会計処理には、正確さが求められます。

しかし、いくら会計ソフトや自動化の導入が進んでも人間の仕事であるためヒューマンエラーが発生してしまうことはあるでしょう。

もしミスをしてしまうと、場合によっては取引先に迷惑をかけたり、脱税を疑われたり、会社全体の信用を落としてしまうこともあり得ます。ミスをしないことが前提の経理職は、プレッシャーが大きくかかかります。

人間関係が固定されている

経理は人事異動が少なく、人間関係が固定化されがちです。いわゆる「当たり」の職場であれば問題ありませんが、自分と合わない人と同じチームになった時が大変です。

例えば、上司が高圧的である場合のほか、小規模の会社で独裁的な経営者に振り回されるといったパターンもあります。

経理は他の業界と比べて、固定の人間関係から逃れられないという特徴があります。人間関係が重要な経理だからこそ、職場選びは非常に重要です。
経理の職場選びで後悔したこと5選を確認する▶︎

【経理はやめとけ?】経理のメリット5選

「経理はやめとけ」と言われる理由を解説しましたが、ここでは経理のメリットを紹介します。

ノルマのプレッシャーがない

経理には営業職のようなノルマがありません

経理の仕事にも大変な時はあるものの、業務内容は確実で安定しているので、ノルマのプレッシャーやストレスが少ないです。

安定志向で地道にコツコツ取り組みたい人には天職かもしれません。

忙しくない時期もある

先ほど、経理は繁忙期に忙しくなると述べましたが、ほとんどの場合において繁忙期以外はあまり忙しくありません。

残業時間は少なく、定時に帰れることも多いです。プライベートを大事にしたいと思っている人には経理はむしろおすすめです。

身に付く会計知識は一生役立つ

業務を通して身に付けた会計知識はビジネスのあらゆる場面で役立ちます

例えば、副業や個人事業をする際や企業経営者になった時に役立つほか、税理士や公認会計士を目指す道も開けます。さらに、日常生活では家計管理に活かすこともできます。

経理がAIに代替される可能性もありますが、全てがAIに置き換わる可能性は極めて低いです。デジタルに変換できない部分や人の判断が必要な部分が残るからです。

例えば、仕分業務や経費精算は自動化される可能性が高いですが、他部署とのコミュニケーションが必要な業務や例外的な対応業務、経営判断のための分析、企業特有の知識が必要な業務などは残っていくでしょう。

スキルが着実に積みあがるので転職しやすい

経理職の一番の魅力はスキルと経験が着実に積みあがることです。十分に経験を積んでいれば転職先に困ることはありません。

個人差はあるものの、経験年数が積みあがるほどに転職市場で評価されるようになっていきます

スキルに関しても、地道に積み上げていける知識がベースとなるため、そのような意味では経理は頑張りが報われやすい職業だと言えます。

会社を陰で支える無くてはならない職種

経理の仕事は実際は会社を陰から支える無くてはならない業務です。

会社の外からは分かりにくいですが、会社内では様々な部署とやりとりをしており、違う部署の人から感謝されることもよくあります。
前面に立つよりも縁の下の力持ちとして会社に貢献したいと思っている人にはぴったりな職種です。

「経理はやめとけ?」経理に向いている・向いていない人の特徴3選

どの職業もそうですが、経理にも向いている人・向いていない人が存在します。以下の特徴を参考に自身の適性を見極めましょう。
経理に向いている人の特徴を詳しく見る▶︎

経理に向いている人の特徴

①ルーチンワークが得意

経理の業務では、計画的・正確に業務をこなす必要があります。似たような作業が続いてもミスは許されないため、決まった仕事をこなせる人が経理に向いているでしょう。

逆に、ルールに縛られたくない方や独創性を大事にする方は経理に向いていないと言えます。

②数字に苦手意識がない

想像してもわかる通り、経理の仕事に数字はつきものです。数字に対して苦手意識がないだけでも十分適性があると言えるでしょう。

経理の業務で数字を扱うのに加え、知識取得のための勉強の際にも数字は必要です。最低限数字に対して苦手意識を持っていない方が経理に向いているでしょう。

③責任感がある

経理において、責任感の有無は非常に重要です。経理には正確に業務を遂行するだけでなく、スケジュール管理能力や継続的な勉強も求められるからです。

どの仕事にも共通するかもしれませんが、経理は特に責任感が強い方に向いているでしょう。

経理に向いていない人の特徴

①ルーチンワークが苦手

経理の業務は、同じ内容を正確に繰り返すことが求められます。そのため、単純作業が苦手な人は経理に向いていません。

常に新しいことに取り組んだりと、刺激が欲しい方は別の職種の方が適性をより発揮できるでしょう。

②プレッシャーに弱い

経理の仕事は、正確であることが前提条件です。数字を取り扱うため集中力が必要になります。

特に繁忙期は業務量が増加するため、早いスピードで正確に業務を進めるのが重要です。プレッシャーの中で十分に力を発揮できない方は、経理に向いていないかもしれません。

③細かい作業が嫌い

経理の仕事は、細かい作業が多いです。大量の数字を扱うため、集中力が非常に重要です。

細かい作業を長時間するのが苦手な方は、経理に向いていないかもしれません。

「経理はやめとけ?」AI時代における経理の将来性を解説

「経理はAIに代替されるの?」と不安に思っている方も多いと思います。

実際、野村総合研究所による報告(2015)によると経理職は将来なくなる可能性の高い仕事として挙げられています。
参考:2015 野村総合研究所(NRI)「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」

ここでは、AI時代でも経理で活躍する方法・活躍できる理由を紹介します。

AIに代替されるのは定型業務のみ

AIによってなくなる可能性が高いのは定型的な業務です。具体的には以下のような業務は大部分が自動化される可能性があります。

  • 仕訳入力と帳簿管理
  • 経費精算
  • 請求書処理
  • 決算業務の基本処理

実際既に、こういった業務はAIやOCR(光学的文字認識)技術などを使って大幅に効率化されてきています。
OCRとは文書から文字を読み取り、それをデジタルデータに変換する技術です。

また、AIを利用したデータ分析は、財務報告の精度を向上させ、より迅速な作成を可能にすることが予想されます。

しかし、AIの得意領域はあくまで規則に基づくタスクや既存データの分析に限られており、より複雑な判断や戦略的な決定を下す能力には一定の限界があります。

AIに代替されない経理業務

AIによる自動化が及ばない領域として、

  • 戦略的な意思決定
  • 複雑な財務分析
  • 人間の直感や判断を必要とするタスク

が挙げられます。

例えば、財務戦略の立案や予算計画の策定、投資判断などは、単なるデータ分析を超えた洞察力が求められます

これらの業務では、市場動向、企業方針、経済状況など多岐にわたる要素を総合的に分析し、専門知識と経験をもって行う必要があります。

さらに、不正防止や内部統制の強化などのリスク管理も、AIには難しい分野です。

これらの業務では、企業の特定の状況や文化、倫理的判断を考慮する必要があり、人間の経理担当者の洞察力と判断力が中心となります。また、経理担当者はビジネスパートナーとして他部門と連携し、経営層に対するアドバイスや提案を行う役割も担っています。

AI時代に求められる経理スキル

AI時代に経理担当者が活躍するためには、新しいスキルセットが必要です。

まず、基本的なITスキルとAIや自動化ツールへの理解が求められます。
これにより、最新技術を業務に適切に統合し、活用することができます。

また、データ分析スキルも重要であり、大量のデータから有益な情報を引き出し、ビジネスへの洞察を得る能力が求められます。

さらに、経理担当者には戦略的な思考能力の向上が求められます。AIによるデータ分析の結果を解釈し、それを経営戦略の全体的な枠組みの中で活用するためには、ビジネス全般に対する深い理解が必要です。

コミュニケーションスキルも欠かせず、経営層や他部門と円滑に連携していくことが重要になります。
AI時代の経理職は、数字を扱うだけでなく、ビジネスの戦略的なパートナーとしての役割を担うことが期待されています。

従って、経理担当者は、技術の進歩に適応し、新たなスキルを身につけることが求められています。

「経理はやめとけ?」今の時代、経理は十分に活躍できます

「経理はやめとけ」と言われる理由を紹介しましたが、AIの時代でも経理は十分に活躍できます。経理の仕事は単純作業だけではありません。AIによって代替が難しい業務も存在します。

ただし、経理への就職・転職を目指している方は、自分が活躍できる企業を選ぶ必要があります。経理の職場選びの注意点に関しては以下の記事で詳しく解説しましたので、気になる方はご覧ください。

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