
経理の残業時間は多い?残業時間が少ない企業の見分け方も解説
経理は財務や会計など、会社の数値面での管理を担当する非常に重要なポジションです。経理には繁忙期もあり、時期によって仕事量が変わることも事実です。
本記事は、経理の残業時間のリアルとその対処法をわかりやすく解説します。
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目次
経理の平均残業時間は20時間
dodaの調査によると、日本の経理職種の平均残業時間は20.3時間です。ただし、経理といっても企業や業界ごとに残業時間は異なるので注意が必要です。
ちなみに、全業種・業界の平均残業時間は21時間です。そのため、経理の残業時間はおおよそ平均的だと言えます。
また、同じバックオフィス職種の総務の平均残業時間は21.4時間です。さらに、営業職の場合は業界にもよりますが20〜30時間となっています。
業種 | 平均残業時間 |
経理 | 20.3時間 |
総務 | 21.4時間 |
営業 | 20~30時間 |
2024年4~6月の調査結果参照
つまり、経理は特に残業時間が多いわけでも、少ないわけでもないことが分かります。
【経理】繁忙期・閑散期の残業時間
経理の残業時間は、「繁忙期」と「閑散期」で大きく異なります。特に決算期などのタイミングでは業務量が大幅に増えるため、残業時間が急増する傾向があります。
▪️末・月初(請求書処理、締め処理)
▪️四半期決算(3月、6月、9月、12月)
▪️年次決算・税務申告(3〜5月)
経理職は年間スケジュールに沿って残業時間が変動しやすい職種です。そのため、計画的な働き方と業務の効率化が求められます。
『経理は「やめとけ」って本当?』を確認する▶︎
あ、でも経理なら基本的に残業ないよ。(繁忙期に1時間くらいならある)
— 綾倉紅葉 (@beniha_a) May 27, 2016
残業がないところはホワイト、確かにそう思えるけれど、
一部上場…というより、定義的には従業員数300人を超える大企業の決算期に、経理部が1人も残業しない企業があれば教えて欲しいくらい。
いわゆる勝ち組企業でも、繁忙期は残業するよ— もえなし (@moe7c) October 2, 2016
経理の残業時間が多い理由5選
経理は「残業は多い」とよく言われますが、企業によって差があります。ここでは、残業時間が多い企業の特徴を紹介します。
残業が少ない企業の選び方を確かめる▼
①月末月初や決算期に業務が集中する
経理の仕事は「締め」のタイミングに合わせて業務量が一気に増える傾向があります。特に月末月初や決算期は、請求書の処理や帳簿の確認、報告書作成などやることが山積みです。
繁忙期はどうしても通常よりも長時間働かざるを得ないことが多くなります。
経理の繁忙期と閑散期を確認する▲
②人手不足による業務の偏り
経理部門は少人数で運営されることが多く、限られた人員で膨大な業務をこなす必要があります。
一人ひとりの担当範囲が広く、他の人に簡単に引き継げないことから、自分に負担が集中しやすく、結果として残業が増える傾向があります。
③業務の属人化が進んでいる
「この業務は○○さんしかできない」といった属人化が進んでいると、特定の担当者が繁忙期に一気に忙しくなることがあります。
マニュアルや共有体制が整っていない場合、自分が終わらせるしかないというプレッシャーが残業につながります。
④古いシステムや手作業が多い
最新の会計システムやRPAを導入していない企業では、手作業による処理が多く、非効率になりがちです。
エクセル入力、紙ベースの伝票処理などが残っていると、どうしても作業時間が長くなり、業務が終わらずに残業に突入してしまいます。
⑤突発的な業務が発生する
経理では、予期せぬ業務が発生しやすい傾向にあります。例えば、取引先からの請求書の修正依頼や、上層部からの急な資料作成指示、システムエラーによる再処理などです。
これらは計画的に進めていた業務を中断させるため、結果的に残業時間の増加につながります。
【経理】残業時間が少ない企業の選び方
企業や個人によって、経理の残業時間は異なります。ここでは、残業時間が少ない企業を選ぶコツを紹介します。
①口コミサイトをチェック
OpenWorkやエンゲージの口コミサイトを確認し、労働環境を推測できます。
ただし、ここで注意しなければいけないことは、職種や部署です。当たり前ですが、同じ企業でも部署が違えば労働環境は全く異なります。
必ず経理やバックオフィスの口コミ・データを見るようにしましょう。
②ベンチャー企業や人手不足の企業は要注意
一般的に、ベンチャー企業などは残業が多くなりやすいです。会社の規模が小さいと、経理職も少人数で回さなければなりません。
一方で、1人で幅広い業務を担当することができるため経理としての成長スピードは早いかもしれません。
また、ベンチャー企業でなくても人手不足の企業だと労働時間が多くなってしまいます。人手不足の企業の特徴の一つとして、売り上げが落ち、企業として低迷しているというものがあります。
売り上げが落ちている企業は、多くの経理職を抱えることができません。そのため少人数になってしまいがちなのです。転職する際は、企業としての経営状況なども参考にしましょう。
③企業に直接確認する
最終手段は、企業に残業時間を直接確認することです。しかし、面接などでストレートに質問するのは避けた方がよいでしょう。
たとえ残業の少ない企業だったとしても、「仕事に消極的な人」だと思われる可能性があります。そのため、働き方や社内の様子などの質問を介して、間接的に推測するのがおすすめです。
また、転職エージェントを利用すると、聞きにくい質問もアドバイザーを通して知れます。転職エージェントの利用は無料です。転職後に後悔しないためにも、登録して企業のリアルを知るのがおすすめです。
経理の残業時間を少なくする方法(個人・企業)
経理業務は正確さと期限遵守が求められるため、残業が発生しやすい職種です。しかし、工夫次第で業務効率を高め、残業を減らすのは可能です。
ここでは、個人と組織の2つの視点から残業削減の方法を解説します。
個人でできる残業削減の工夫
・毎日のタスクを細かく可視化し、優先順位を明確にする
・定型業務のルーティン化・時短テンプレートの活用
・エクセルや会計ソフトのショートカットや自動化機能を積極活用する
・「残業ありき」の考え方を見直し、時間内に終える意識を持つ
経理担当者が自身の働き方を見直すことで、残業を削減できるケースは多くあります。
まずは日々の業務を細かく洗い出し、優先順位をつけて効率的にこなすことが大切です。例えば、請求処理や伝票入力といった定型業務は、手順をルール化しルーチンワークにすることで、時間短縮につながります。
また、エクセルのマクロやショートカット、会計ソフトの自動入力機能などを活用すれば、手間のかかる作業を効率化できます。
組織として取り組む残業対策
・業務の属人化を防ぎ、複数人での分担体制を整える
・RPAや会計システムを導入し、手作業の削減と効率化を図る
・業務プロセスを見直し、不要な報告・承認フローを削減する
・管理職が残業状況を把握し、定期的な改善指導を行う
個人の努力だけでは限界があるため、組織全体での改善も不可欠です。特に中小企業などでは、経理業務が属人化しているケースが多く、1人に業務が集中して残業が増える原因になります。業務をマニュアル化し、複数人で分担できる体制を整えることが重要です。
また、経理業務には多くの承認や報告が必要となりますが、これらのプロセスを見直し、シンプル化することで無駄な工数を削減できます。
加えて、管理職が定期的に残業時間のモニタリングを行い、必要に応じて業務調整を指導する体制を整えることも大切です。
経理の残業時間が少ない人材の3つの共通点
経理業務の中で残業を減らせる人には、共通するスキルや考え方があります。ここでは、特に業務のスピードと効率を両立している人材に見られる3つの特徴を紹介します。
①机の上とデータが整理されている
②作業手順が明確になっている
③全体像を見て優先順位をつけている
スピード人材の特徴を詳しくみる▼
仕事が早い経理担当者は、机の上やPC内のデータがきちんと整理されています。必要な資料をすぐに取り出せる状態にしておくことで、探し物に時間を取られず、作業をスムーズに進められます。
紙もデジタルも「使いやすく整える」が時間短縮のカギです。
②作業手順が明確になっている
毎日のルーティン業務を自分なりの手順で最適化していることも、スピードのある人の特徴です。
どの順番で作業を進めるかをあらかじめ決めておくことで、無駄な迷いややり直しを減らすことができます。また、業務にメリハリがつくことで集中力も保ちやすくなります。
③全体像を見て優先順位をつけている
効率よく働く経理担当者は、目の前の作業だけでなく、業務全体の流れを見ながら動いています。
どの作業にどれだけ時間がかかるか、他の人に確認が必要な部分はどこか、といったポイントを早めに把握し、優先順位をつけて対応しています。無駄な待ち時間や手戻りが減り、残業時間の抑制につながっています。
経理に向いている人のMBTIを確認する
経理の残業時間が少ない企業を選ぶのがカギ
「経理だけど残業が多くて辛い」「経理に興味があるけどプライベートも大切にしたい」と言う方は、転職エージェントの利用がおすすめです。
残業時間が多くなるほど、主観的幸福度は低下します。そのため、口コミサイトや面接では分からないリアルな内部情報を知っておくのが非常に重要です。
そのため、入社前に企業のリアルな情報を入手するのが、理想の転職を成功させるカギと言えるでしょう。転職エージェントを利用すれば、企業の内部事情に精通したプロからのアドバイスが貰えます。
本記事で紹介する転職エージェントは完全無料で利用できます。自分で調べただけでは分からない労働条件を確認して、理想の転職先を見つけましょう。
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経理の残業時間に関するよくある質問
厚生労働省の統計では、従業員の月間平均残業時間は約10時間です。そのため、 月30時間の残業は「ホワイト」とは言えません。
特徴の1つとして、ルーティーンワークが苦手な性格が挙げられます。
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経理の平均年収は536万円です。ビジネスパーソンの平均年収は523万円なので、比較的高い水準であると言えます。
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