【未経験者必見】ITコンサルタントの年収・仕事内容・必要なスキルを分かりやすく解説
昨今、需要が急上昇している仕事の一つとして、ITコンサルタントが挙げられます。
「最近耳にするITコンサルタントはどんな仕事なんだろう」
「ITコンサルタントは年収が良くても大変なイメージがある」
「興味はあるけど、未経験から転職できるのか」
など考えている方に向けて、本記事ではITコンサルタントについて分かりやすく解説していきます。
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目次
ITコンサルタントの仕事内容とは?
ITコンサルタントは、クライアント企業の情報技術(IT)戦略を立案し、最適なシステムや技術の導入及び運用を支援する専門家です。
クライアントの目的や状況に応じて、扱う技術や業務内容は多岐に渡ります。具体的には、ERP・CRM・SCM(※)などのパッケージの作成及び導入や業務改善のためにDX化する領域の選定などです。
ERPとは、Enterprise Resource Planning(企業資源計画)の略で、企業の持つ資源=「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を一元管理し、有効活用するためのシステムを指します。
CRMとは、Customer Relationship Management(顧客管理システム)の略で、顧客との関係性づくりやコミュニケーションを一元管理できるシステムを指します。
SCMとは、Supply Chain Management(サプライチェーン管理)の略で、製品の調達から設計、製造、そして物流、最後にエンドユーザーの手に渡るまでの流れを最適化するためのシステムを指します。
ITコンサルタントの主な仕事内容としては以下が挙げられます。
現状分析と課題の特定
クライアント企業のITシステムや業務プロセスをヒアリング・分析し、現状の課題や問題点を特定します。ITの観点からだけでなく、経営資源、関係者のニーズ、ビジネスモデルの分析、生産性などさまざまな側面から課題を見つける必要があります。
IT戦略の立案
クライアントの目標に基づき、新しい技術の導入や既存システムの改善などの最適なIT戦略を提案します。
例えば、ERP・CRM・SCMといった観点で最適なシステムを考案したり、データのセキュリティを強化するためのデータ暗号化の仕組みや、手作業で行っている定型業務を自動化するためのAIツールなど、場面に応じて様々な技術を活用する戦略を立案します。
ソリューション提案
課題解決のための具体的なITソリューション(ソフトウェア、ハードウェア、ネットワーク、セキュリティ対策など)をクライアントに提案します。プレゼンテーション形式でクライアントに説明することが多く、分かりやすく相手に伝える力が求められます。
プロジェクト管理
提案したソリューションの導入プロジェクトを計画し、進捗管理、予算管理、スケジュール管理などを行います。この際、プロジェクトチームのメンバーはもちろん、クライアント企業の社員とも円滑にコミュニケーションを取る必要があります。
実装支援
必要に応じて技術的なサポートをする場合もあります。
例えば、導入するタイミングで必要になった新しい機能の開発や、テスト中に発見されたバグの修正などです。
正しく運用できるように、クライアントの社員に対して、新しいシステムや技術の使い方について教育・トレーニングを行うこともあります。
SIer(システムインテグレーター)との違い
SIerは、クライアントの要求に基づき、ITシステムの設計、開発、運用、保守を一貫して行う企業または専門家です。基本的にクライアントの要望は拒否せず、いかにクライアントが使いやすいシステムを提供できるかが重要です。
一方、ITコンサルタントは「システム構築」ではなく、「課題解決」にフォーカスしています。システム構築より前段階の課題特定や戦略立案にも深く関わることから、ITコンサルタントはSIerよりも上流工程に携わる仕事であると言えます。
SE(システムエンジニア)との違い
SEは、要求されたシステムの具体的な設計・開発・運用を担当する技術者です。ITコンサルタントのようなIT戦略の立案は基本的には行いません。システム構築のプロとして、要求されたシステムを決められた予算と納期の中で開発し、その後の保守運用まで実行します。
ITコンサルタントと連携することも多く、ITコンサルタントが戦略を基にシステムの要件定義をし、SEに具体的な開発を依頼するようなケースがよく見られます。
ITコンサルタントの年収
厚生労働省によると、ITコンサルタントの平均年収は約685万円となっています。国税庁によると、日本の平均年収は458万円であり、比較するとITコンサルタントの年収は高給であると言えます。
他のIT職の年収と比較したものが以下の表です。IT職で比較しても、ITコンサルタントが高給であることが分かります。
ITコンサルタント | 684.9万円 |
SE(業務用システム) | 557.6万円 |
プログラマー | 557.6万円 |
AIエンジニア | 558.3万円 |
データサイエンティスト | 554.3万円 |
Webデザイナー | 509.3万円 |
ITコンサルタントの年収の推移
前提として、コンサル業界は成果主義の傾向があり、能力を伸ばして成果を出し、20代でマネージャーまで昇進するケースも珍しくありません。また、「UP or OUT」な考え方をする会社も多く、基本的に同じ役職で会社に居続けるようなことは起こりづらいです。
ですが、年齢(経験年数)とともにスキルが身につき、役職や年収が上がる傾向があるため、ITコンサルタントとして働く方の年齢別の平均年収をご紹介します。
20~24歳 | 約373万円 |
25~29歳 | 約512万円 |
30~34歳 | 約628万円 |
35~39歳 | 約747万円 |
40~49歳 | 約741万円 |
50~59歳 | 約821万円 |
年齢ごとの平均年収の差が大きい箇所は、役職が上がっている方が多いためだと考えられます。ITコンサルタントとしてマネージャークラスまで役職が上がると、年収1,000万円以上も珍しくありません。
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ITコンサルタントはどんな会社で働くの?
ここでは、ITコンサルタントとしての主な働き方を4つご紹介します。
IT系コンサルティングファームで働く
IT系コンサルティングファームは、ITに特化した専門的な知識と技術を提供する企業です。
IT戦略の立案からシステム導入、運用サポートまで幅広いサービスを提供します。高度な技術力が求められ、最新のテクノロジーに触れながら専門性を高められる環境が多いでしょう。
総合系コンサルティングファームでITコンサルタントとして働く
総合系コンサルティングファームは、戦略、業務、IT、人材など多岐にわたるコンサルティングサービスを提供しています。
ITコンサルタントとして働く場合、他の分野の専門家と連携しながら、クライアントのビジネス全体を視野に入れた総合的なソリューションを提供します。幅広い業務知識と高度なITスキル・ビジネススキルが身につきます。
シンクタンク系コンサルティングファームでITコンサルタントとして働く
シンクタンク系コンサルティングファームは、調査・研究活動を通じて得られた知見をもとに、政策提言や戦略立案を行う機関です。
ITコンサルタントとしては、公共機関や大企業向けにIT戦略の策定やシステム導入の支援を行います。社会全体に影響を与える大規模なプロジェクトに関わる機会も多いでしょう。
また、シンクタンク系は他のファームと比べて福利厚生が充実している傾向があります。
ITコンサルタントとして独立して働く(フリーランス)
独立したITコンサルタントは、自らクライアントを開拓し、自由度の高い働き方ができます。自分のペースでプロジェクトを選び、専門分野に特化したサービスを提供します。
独立する場合、個人の高いスキルやネットワークの構築が重要です。そのため、まずはコンサルティングファームで経験を積み、スキルを高めたり、人脈を形成してから独立する方が多い傾向です。
ITコンサルタントの将来性
現在、需要が急上昇しているITコンサルタントですが、将来性は高いと言えます。
理由として、今後もDX化しようとする企業が絶えないと考えられるためです。特に国内では、今後労働者人口が減っていく中でどの企業も生産性を高めようとするでしょう。その時、やはり業務の自動化や業務プロセスの見直しは必須であり、まさにITコンサルタントが必要となります。
さらに、AIやロボットなどIT技術が推進され続ける限り、企業からのニーズも更新されていくため、クライアントがいなくなるということは考えにくいです。
市場価値の高いITコンサルタントになるには、常に最新情報をキャッチアップし、知識を更新していくことが大切です。また、何かしらの業界事情に精通していたり、特定の業務に関して高い専門性があれば、それを軸に他のITコンサルタントとの差別化にもなるでしょう。
ITコンサルタントに必要なスキル4選
ITの実用的な知識やスキル
ITコンサルタントには、最新の技術やトレンドに精通し、それを実際のビジネス課題に適用できる能力が求められます。プログラミングやシステム設計、ネットワーク構築など、具体的な技術スキルをある程度持っていなければ、クライアントを課題解決に導くことは難しいでしょう。
ITコンサルタントは「課題解決」にフォーカスしているため、システム開発やプログラミングといった具体的な作業はメインではありませんが、ITというツールを武器にするため、ある程度理解しておくべきです。
ただし、入社段階で必ず高いレベルが求められるというわけではありません。ITコンサルタントとしてコンサルティングファームに入社し、働きながらITの知識やスキルを勉強して身につける方も多くいらっしゃいます。
理解力/分析力/論理的思考力
クライアントのビジネスプロセスや課題を迅速に理解し、データや情報を分析する能力が必要です。さらに分析した結果から、論理的思考力を駆使して課題の根本を特定し、効果的な解決策を提案することが求められます。
プレゼン力/コミュニケーション力
クライアントやチームメンバーとの円滑なコミュニケーションは、プロジェクトの成功に欠かせません。明確で説得力のあるプレゼンテーションスキルや、複雑な技術的内容を分かりやすく説明する能力が必要です。
様々な業界やビジネスを学習する能力
ITコンサルタントは、クライアントの業界やビジネスモデルを深く理解する必要があります。コンサルタントがプロジェクト毎に扱う業界やビジネスモデルは変化することが多く、新しい業界やビジネスの知識を迅速に習得し、それをITソリューションに反映させる能力が求められます。
新しいものを積極的に学習しようとするスタンスが必須でしょう。
活かせる資格をご紹介【未経験者向け】
ここでは、ITコンサルタント未経験者の方に向けて転職やその後の仕事に活かせるおすすめの資格を4つご紹介します。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。試験ではITエンジニアとして必要な基礎的な知識やスキルが問われ、ITの基礎的な知識だけでなく、基礎的な経営やマネジメントについても学べます。
合格率:約20~30%
試験日:CBT方式で随時試験を実施
受験料:7,500円(税込)
公式サイト:https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/fe.html
ITコーディネータ
経済産業省推進資格の「ITコーディネータ」は、ITの活用を目的に経営者目線で効果的なアドバイスを行う人材であることを証明する資格です。試験の種類には「ITコーディネータ試験」と「専門スキル特別認定試験」があり、前者は特に受験の条件がなく誰でも受けられます。
合格率:約50~70%
試験日:年間2回(各期間50日程度から選択可能)
受験料
ITコーディネータ試験:19,800円(税込)
専門スキル特別認定試験:9,900円(税込)
公式サイト:https://itc-shikaku.itc.or.jp/exam/
CompTIA Project+
CompTIA Project +は、プロジェクトマネジメントのスキルと知識を評価する認定資格です。小規模から中規模のプロジェクトを管理するプロを対象としており、マネジメントスキルをアピールできる資格です。受験資格の条件はなく、マネージャー経験のない方でも受験できます。合格に必要な勉強時間目安は、30時間〜60時間と言われています。
合格率:非公開
試験日:CBT方式で24時間365日
受験料:47,672円(税込)
公式サイト:https://www.comptia.jp/certif/additional_professional/comptia_project/
中小企業診断士
中小企業診断士試験は、中小企業が抱える経営課題に対し、診断・助言を行う「経営コンサルタント」養成を目的とした資格です。ITだけでなく、経営戦略や会計、人事労務、物流、生産などの知識・スキルを幅広く習得できます。二次まで試験があり、最終合格率は約4%と難易度の高い試験です。
合格率
一次試験:約20~40%
二次試験:約20%
試験日
例年、以下のような日程です。
1次試験(筆記試験):8月上旬の土・日曜日の2日間
2次試験(筆記試験):10月下旬の日曜日
2次試験(口述試験):翌年1月下旬の日曜日
受験料:14,500円
公式サイト:https://www.j-smeca.jp/contents/007_shiken.html
ITコンサルタントに向いている人の特徴
ここでは、ITコンサルタントに向いている人の特徴を3つご紹介します。
考えることをやめない粘り強さがある人
ITコンサルタントは複雑な課題に直面することが多く、問題解決には粘り強い姿勢が求められます。考えを深め、試行錯誤を繰り返す中で最適なソリューションを見つけ出す能力が重要です。
結果にコミットする高いプロ意識を持ち、問題が解決するまで考え続け、柔軟なアプローチで取り組む姿勢を保てる人はITコンサルタントに向いています。
ITだけでなくビジネスや経営・経済全般に関して興味を持てる人
ITコンサルタントは技術的な知識だけでなく、ビジネスや経営の視点からもアプローチする必要があります。経済全般やビジネス戦略に対する理解と興味があることで、クライアントの全体像を把握し、より効果的な提案が可能になります。
ITを武器にビジネス的な視点も使いながら働きたいという人は、ITコンサルタントに向いているでしょう。
好奇心が強く、新しいモノを学習する姿勢がある人
新しい技術や情報に対して興味を持ち、学習しようとする姿勢のある人はITコンサルタントに向いています。
ITコンサルタントは、クライアントの課題に対して常に最適な解決策を提供するために、技術の進歩に応じて自身の知識もアップデートしなければなりません。研修に参加したり、本やニュースを見たりと積極的に学べる人は、自身の専門性を伸ばすことができ、活躍できるでしょう。
ITコンサルタントは未経験から目指せる?
結論として、ITコンサルタントは未経験でも十分目指せます。
昨今のデジタル化に伴い、コンサル業界ではIT関連のプロジェクトが急増しています。そのため、ITコンサルタントの需要が高まっており、企業は積極的に採用している状況です。
また、コンサル業界はポテンシャルを重要視する傾向があります。特に若い方(目安として30代半ばまで)は、自身のポテンシャルをアピールできれば、経験が乏しくても十分採用される可能性があります。
ただし、もちろん誰でもなれるわけではありません。高い報酬をもらうITコンサルタントの採用では、スキルや経験、人物像が総合的に見られ、高い水準が求められます。
コンサル業界特有のケース面接や適性検査の難易度も高く、特に未経験者こそ徹底した対策が必須です。書類選考や面接では、自分をどう相手にアピールするべきか考える必要があります。
こういった選考対策は、自分1人で進めると視野が狭くなり、うまくいかないケースが多々あります。そのため、第三者に相談しながら進めるのがおすすめです。その相手として、後ほどご紹介するITコンサル特化型の転職エージェントは適任です。彼らはITコンサルタントの採用現場や各ファームの特徴を熟知しており、選考対策も徹底的にサポートしてもらえます。内定への近道となるでしょう。
ITコンサルタントへの転職を成功させるコツをご紹介!
ITコンサルタントの転職活動では、
- 自己分析
- 企業分析
が欠かせません。
内定を獲得するためには、まず自己分析し、自分のアピールできるポイントがどこなのか、それをどう伝えるか考える必要があります。そして企業分析することで、自分とマッチしているのか、自分のアピールポイントは企業が求めているものかを確認しましょう。
さらに、ケース面接や適性検査への対策も必須です。求職者は皆ある程度対策してくるため、その分合格水準も高くなっています。本で勉強したり、コンサル経験のある人に指導してもらうことで対策している方も多いようです。
このように、ITコンサルタントへの転職活動ではやるべきことが多く、求職者の負担が大きくなりがちです。そこで、ITコンサルに特化した転職エージェントの利用がおすすめです。1人で進めるのではなく、ITコンサル転職のプロからサポートしてもらうことで負担を減らし、効率よく転職活動が進められます。
ITコンサルタントに特化した転職エージェントの利用がおすすめ
エージェントサービスとは、求職者と企業のマッチングをサポートするサービスであり、求職者が転職を成功できるように徹底的にサポートしてくれます。
キャリアの相談から求人紹介、企業・業界情報の提供、書類や面接・各種選考対策まで無料でサポートを受けることができます。各ファームの合格水準まで熟知している「ITコンサルタントの転職のプロ」と対策しながら選考に望むことで転職の成功率をぐんと上げられます。
転職エージェントを利用するメリット
- 転職で失敗しないように、各企業のカラーや社風まで詳しく知れる
- 自己分析も含めて壁打ちできる相手になってくれる
- ファームの豊富な情報提供や徹底した選考対策で内定率UP
- これからのキャリア形成についてプロに相談できる
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- 支援実績の9割がコンサル業界未経験者
- 300社以上のファームとの強固なコネクション
- 信頼度やサポートの充実度などの項目で高い評価
- 大手ITコンサルファームの支援実績No.1
- 大手コンサルファーム在籍者の4人に1人が登録しており、転職支援数第1位
- 平均支援期間3年の長期的なキャリア支援
- コンサル業界における全てのキャリアパスを熟知
ITコンサルに強いエージェントを知りたいという方は以下の記事を参考にしてみてください。未経験者への転職サポートが得意なエージェントもご紹介しています。
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